今日もわんにゃん日和

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やらなきゃいけないケアと脱感作、そして老犬に残された時間。

サチコさん2

やれやれ、なんで我が家にばっかり、噛むッちゅー問題を抱えた子が来るんだヨ。

スヤスヤ眠る、老犬サチコさん、推定15歳超。
耳も聞こえてないし、足はふらふら、オシッコもウンチもお好きな場所で。
歯はガッタガタのお口くちゃくちゃ、お耳は外耳炎でドロドロ。
ガリッガリの姿でどこからともなく放浪してきて、保護されたと思ったけれど2年たたずにまたお家が変わって。
そりゃぁ、本ワンとしてみれば、出てきた手を噛みたくもなろうというものかな、と思う。

保護されてたおうちでは、かわいがられては、いた。愛情もってお世話は、されていた。
そのあたりは、間違いないんだけれど・・・・サチコさんは、いつのころからか触られるのを徹底的に拒み、
お尻がウンチで汚れても、お耳がどろどろでも、お口がぐちゃぐちゃでも、十分なケアを日常的にはしてもらえてなかった。
触れないんだもん。まぁ、トリマーさんに洗ってもらうのだけは、ちゃんとしてもらってたみたいだけれど。

だから、我が家へ来たからには、何より、体のケアをまずしなければならなかった。

少しでもほうっておけば、命にかかわることばかり。
実際、歯周炎が原因で、うちへきて2週間目にサチコさんは顔をぱんぱんに腫らし、ほとんど何も食べられなくなってしまった。
奇跡的に、回復をとげたのだけれど。

体のケアをきちんとすること。
それはすなわち、サチコさんをしっかり保定して、やるべきことをやる!ということにほかならない。
ウンさままみれになってしまった体をふいたり、お薬を飲ませたり、耳にお薬つけたり、転んだら支えて起こしたり、ハーネスを付けて散歩に行ったり。

そのすべてが、サチコさんにとっては「何余計なことすんのよ!」だったわけで、
まぁ~~ガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブ~~~っ!!!! 毎度毎度咬まれるのですよ。
(もっとも、もう顎も弱ってるので、けっこう痛いけれど流血にはなりません)

もちろん、咬まれないような配慮は、と~~~~~~ぜんのことですが、最大限してるんです。
「その手をはなせ~っ!! なにすんのよ~~っ!!!」
って言われようともね、この手は離せないんです。はい。

離したらあなたウンチの上に転びますから。
ウンチまみれを放置したら、すぐにあなたは皮膚炎起こしてひどいことになりますから!!
痛いことも怖いこともしないから、少しの間我慢して捕まえられてて頂戴。すぐに気持ちよくなるからね!
そんなことの連続。私だって、いつもいつも、深呼吸しないとおなかに力が入らない。咬まれる覚悟ができない。

サチコさんを引き取るとき、私はまず心に決めました。

「私がサチコさんに家族として愛されることは、しばらくは考えまい。サチコさんの体をケアできるまでは、私は看護師、介護士に徹しよう」

サチコさんは耳も不自由だし、目も悪い。もしかしたら昔、叩かれていたことでもあるのか(と、保護主さんも言っていた)手が上がるとビクッと震えることもある。
食欲はあまりないから、食べ物で釣るとか、対提示とかってことも、できない。
ほめても聞こえない、笑顔を向けても理解しない。警戒するだけ(当たり前)

あるお友達曰く。
「野生動物慣らす方が簡単なんじゃない?(笑)」

サチコさんと私をつなぐものは、微妙に残った食欲を刺激する匂い、そして、不安にさせない保定。
私に触れられることは嫌なことでも、それが終わったあとには、すっきり汚れが落ちて気持ちよかったり、痛みやかゆみがとれて楽になっていたりする。そういう学習だけが頼り。

本当なら、手に対する脱感作を最初にやってあげたい。
手からおいしいものを食べさせ、サチコさんの好きなもの、好きなことをどんどん探し、嫌がることをやめてあげたい。
でも、それがすべて後回しになることに、もどかしさと残念さを感じる毎日。

サチコさんがきて2か月が経過。。。
相変わらず、ガブガブされています。
けれど、最初の頃のように、あらん限りの力を込めた噛み方ではありません。
なんでかわからないけれどめちゃくちゃ嫌がる体の側面も、ある日ふっと、触らせてくれていました。

触らせてくれれば、こちらのものです。
後足が弱っているために、負担がかかりつづける前足、首から肩甲骨、肩と上肢にかけてのマッサージを、今朝はじめてさせてくれました。

数日前からは、排便コントロールをつけるための、肛門のマッサージもできるようになりました。

うちへ来たときの「もしかしたらあと数週間~夏は越せないかも」というような、短い命ではなくなったと思います。
いろんなケアが、ようやく功を奏し、月単位あるいは1年ぐらいは、ワン生伸びたかもしれません。

前歴もよくわからず、長いワン生通した絆も、私たちの間にはない。
私は、残りのサチコさんの一生、介護者認定なのかもしれません。

まぁそれでも、本ワンがもうちょっと生きていたいと思うのであれば、難しすぎる脱感作にも、着手していきたい。
サチコさんの二次強化子を探してみたい。

コミュニケーションとはなんぞや、ということを、教えに来てくれたのが、サチコさんなのかもしれません。

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プロフィール

中村 麻衣(亮子@クウカイママ)

Author:中村 麻衣(亮子@クウカイママ)
【私】
ピーナッツ県在住
愛玩動物飼養管理士1級
J-HANBSインストラクター
4ワン1ニャンの母
地域の犬猫ボランティア
本業・医療を専攻するライター

もう我が家に犬猫は増やせませんともさ!!

【レイ】
MIX猫去勢♂ 
1998年生まれ
民間保護施設より譲受
白黒の変顔じいちゃん
2015年2月11日卒去

【めめ】
MIX猫避妊♀
推定2004年生まれ
近所の公園で保護
究極のお膝にゃんこ
FilVプラス
2014年3月29日卒去

【クウカイ】
MIX犬去勢♂
2005年生まれ
香川県高松市で保護
くちょ真面目むぱぞう
9歳でクリッカードッグとしてデビュー
たまにAAEのわんこ先生を務める。

【麟】
柴犬去勢済み♂
推定2006年生まれ
近所の公園で保護
趣味・おとしゃんを齧ること
クリッカー柴の道を驀進中。


【キララ】
MIXメス 2004年生まれ。
もと福島の被災犬
面倒見がよく物見高いお嬢様
セラピードッグ、AAEの
わんこ先生として活動していたが引退。

【ゴンザレス・チャーシュー】
MIX猫オス 年齢不詳
茶トラの中の茶トラ
特技はジャイアン系熱唱。
福島は新地町で保護される。
オスなのに乳腺腫瘍発症。
良性だったけどFIV+だし、
ウチの子決定。現在8.1キロ。

【サチコさん】
白柴系ミックス犬、推定15歳超
(2015年6月18日現在)
ゆえあって元主が飼育を放棄したため
我が家へ。亮子は介護者認定。
得意技は「5歳若かったらただじゃおかない」ムキ顔。


【おとしゃん】
いろいろと忍耐づよき配偶者。
寛容だが犬扱いは依然へたくそ。
もともと猫の人。
脊髄反射でしゃべる。

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