今日もわんにゃん日和

FB連動のため本名で記載しております。コメント欄は開けません。また、相互リンクも現在お受けしておりません。ご意見、ご希望などは、メールフォームから、【本名ご記載の上】お願いいたします^^ 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ふくしま犬コブちゃんの物語

110811お魚好きコブ

この子の名前は、コブちゃんです。
私の家のニューフェイス。
8月8日に我が家にひきとり、そして8月15日に、虹の橋に旅立って行きました。
我が家で、最後の日々を静かに過ごすためだけに、やってきました。

コブちゃんが我が家にいた、たった1週間の間の記録を、公開します。
この子には、飼い主さんもいらっしゃり、そして、彼に関わった多くのボランティアたちがいます。

彼を必要以上に「不幸な犬」にしたくない。
それと敢えて言えば、私がしたことを、美談にしたくもありません。
なので、あえてこの子の一連の記事は、コメント欄を閉じさせていただきます。
ご理解をいただけたら幸いです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コブちゃんは、原発20キロ圏内で保護されました。
6月7日のことでした。

餌やり&救出ボラさんたちが、飢えきって身動きもほとんどできない状態になっているこの子を、奇跡的にみつけてくれました。
救出に行ったAさんとUさんの話では「もう死んでいるのかと思った…」と。

丁度その日、私はにゃんだーのシェルターにいて、動物たちの世話をしていました。
頭の上に、脂肪のコブがついていることから、仮名をコブちゃんとつけられました。

これが、救出された翌日のコブちゃん。
救出翌日のコブ1

写真が暗いのでわかりづらいかと思いますが、正常であれば、22~25キロぐらいあってもいい体格のはずが、ウエストは片手の親指と人差し指でつまめそうなほど細くなって、あばらも腰骨も丸見え。
筋肉がなくなり、体重を支えるのがやっとで、腰を落として立っているのが分かるかと思います。
救出翌日のコブ2

警戒はしていたけれど、私にもすぐになついてくれました。
ご飯をがっつくコブちゃんに「よかったねぇ、もうお腹空く心配はないんだよ」と話しかけたのを覚えています。
確か翌日には、もうオスワリするとおやつがもらえるゲームで遊んだことも…。
衰えた体でしたが、回復は驚くほど早く、そして目はキラキラしてました。
子猫の目に眼軟膏塗っている私(当然手が離せない!)のかたわらで、何を思ったかジャ~ジャ~オシッコしてくれたっけね^^;;

コブちゃん、ご飯を食べてがんばりました。
7月初旬、救出から1ヵ月後ぐらいの写真です。
いい笑顔でしょう?
コブちゃんたまこ撮影1
たまこさん撮影のコブちゃん

コブちゃんよしこ撮影1
よしこさん撮影のコブちゃん

コブちゃんの飼い主さんは、捜索の結果判明していました。
コブちゃんの本当の名前も、ちゃんとわかりました。

ですが、もう飼い主さんは、この子を引き取ることができない状況にいらっしゃいました。
引き取れないから……この子を「処分」してほしい。そう言われました。

むごい飼い主さんだと思いますか?
私たちの感覚では、そうでしょうね。この画面の前で、怒ってる人もたくさんいるでしょうね。
私も、電話口で思わず「簡単に言うな!」と叫びたい衝動に駆られなかったかといえばウソになります。

でも、私は、それ以上何も言うことはできませんでしたし、言っては「いけない」とも思いました。

この飼い主さんは、むごい人というわけではありません。ごくごく普通の人。
今回の原発事故で住むところも、財産も自由も、一切を奪われた…。そういう方のおひとりです。

動物は、自分で責任を取れない(この場合、自分の意志とは別ですから)のであれば、
行政によって処分してもらうことが「当たり前のこと」だと、この飼い主さんは、普通に、そう思っている。
電話で話ながら、そんな感じを受けました。そのように、それが常識としてこの方(もっといえば、この子
たちが保護された地域の多くの方)にあるのだということが、はっきりわかりました。

そういう風潮を作り出したのは、この国の動物行政の遅れ、ひいては私たちひとりひとりの「遅れ」以外の何物でもない。そう思います。ですが、それをどう改善していくかとか、何をどう主張すべきなのかなどの議論は、今は、置かせてください。
読まれるみなさんが、おひとりおひとり、自身の地域のこととして、考えていただける方が私は嬉しい。

そんなわけで、コブちゃんは、「コブちゃん」のまま、私の家に来たのです。

・・・・・・・・・・・・

7月に入ってから、コブちゃんは食欲がなくなり、下痢をすることが多くなってきました。
体調の悪さは、暑さ当たりとストレスからではないかと思われました。
ハッキリ言って、シェルターとは、動物たちにとって非常にストレスフルな場所です。
集団生活など、したことのない犬や猫たちが、見知らぬ犬や猫たちと、見知らぬ人々(日替わりで来る)の中で、暮らさなければなりません。シェルターで活動するボラさんたちは、そのことをよく分かっていて、みなとても心を痛めています。
コブちゃんにも、手作りの食事が与えられたりしていました。

7月末、コブちゃんは、協力動物病院へ搬送されました。心あるその病院は、被災した動物たちを、手弁当で診てくださっています。
そこのS先生が検査をしてくださり、そして、コブちゃんの本当の体調がシェルター長のまるこちゃんに知らされました…

肝臓に腫瘍。肺に転移していて、治癒はもう不可能。
心臓に水もたまっており、あとは、苦しくなく過ごすことが一番大切…。

まるこちゃんはもちろん、コブちゃんを救出してきたAさんのショックは、図りしれませんでした。
Aさんから、私に電話がかかってきたのは、8月始めのことでした。
気丈で冷静なAさんが、電話口で泣いているのを必死で押し殺しているのがわかりました。

死屍累々の絶望的な場所から、餓死寸前で救い出してきたコブちゃん。 Aさんにとっても希望だったはずです。
どんな形であれ、これから幸せな後半生をまっとうできると、Aさんは信じていたはずです。

もう一度人間を信じて欲しい。

それが、圏内の動物を救い出す人たちの共通の願いです。
人間が、人間の都合で、動物たちを裏切ってしまった。
なんとかして、どんなことでもして、償いたい。

その思いを、人として持ち続けているのが、圏内に入るボランティアたちなんです。

だから、コブちゃんにも、病院やシェルターのような場所で、死んで欲しくない。
できれば普通の家庭で、家族の一員として逝かせてやりたい。その思いがあるんです。
それが、「人間がわの思い込み」であることも、十分すぎるぐらい承知の上で。

迷いはありましたが、私はコブちゃんを引き取りたい、と申し出ました。
麟スペースが空いてますから、場所もあります。
在宅ワーカーですから、ほとんど家にいてやることもできます。
幸いなことに、心から信頼できる獣医さんにも恵まれています。
ただ、それだけだけど、いいだろうか、と。

コブちゃんの最後の日々を、楽に過ごさせてあげるためには、できるだけのことをしてやりたい。
延命、ではなく、緩和です。
もう治らない病気かもしれないけれど、できる限り、苦痛は取り除いてやりたい。

その晩、おとしゃんに言いました。

「今度、シェルターに行ったら、1頭、犬をひきとってきてもいいだろうか。これこれの理由で、実はもう命が長くないその子を、ウチで看取ってやりたいんだけれど」

おとしゃんにしてみれば、「またおかしゃんのビョウキがはじまった」だったはずです。
「いいだろうか」と言ってる私の目は「つれて来るから文句言うなよ」と主張していたはずです。
当然、クウカイや麟の世話が、おとしゃんに降りかかるわけです。

ですが、感謝したい。
おとしゃんは、一言も反対しませんでした。
「どんな子が来るの?」
ただ、それだけでした。

8月7日、私はにゃんだーのシェルターに向かいました。
関連記事

右サイドメニュー

検索フォーム

QRコード

QRコード

左サイドメニュー

プロフィール

中村 麻衣(亮子@クウカイママ)

Author:中村 麻衣(亮子@クウカイママ)
【私】
ピーナッツ県在住
愛玩動物飼養管理士1級
J-HANBSインストラクター
4ワン1ニャンの母
地域の犬猫ボランティア
本業・医療を専攻するライター

もう我が家に犬猫は増やせませんともさ!!

【レイ】
MIX猫去勢♂ 
1998年生まれ
民間保護施設より譲受
白黒の変顔じいちゃん
2015年2月11日卒去

【めめ】
MIX猫避妊♀
推定2004年生まれ
近所の公園で保護
究極のお膝にゃんこ
FilVプラス
2014年3月29日卒去

【クウカイ】
MIX犬去勢♂
2005年生まれ
香川県高松市で保護
くちょ真面目むぱぞう
9歳でクリッカードッグとしてデビュー
たまにAAEのわんこ先生を務める。

【麟】
柴犬去勢済み♂
推定2006年生まれ
近所の公園で保護
趣味・おとしゃんを齧ること
クリッカー柴の道を驀進中。


【キララ】
MIXメス 2004年生まれ。
もと福島の被災犬
面倒見がよく物見高いお嬢様
セラピードッグ、AAEの
わんこ先生として活動していたが引退。

【ゴンザレス・チャーシュー】
MIX猫オス 年齢不詳
茶トラの中の茶トラ
特技はジャイアン系熱唱。
福島は新地町で保護される。
オスなのに乳腺腫瘍発症。
良性だったけどFIV+だし、
ウチの子決定。現在8.1キロ。

【サチコさん】
白柴系ミックス犬、推定15歳超
(2015年6月18日現在)
ゆえあって元主が飼育を放棄したため
我が家へ。亮子は介護者認定。
得意技は「5歳若かったらただじゃおかない」ムキ顔。


【おとしゃん】
いろいろと忍耐づよき配偶者。
寛容だが犬扱いは依然へたくそ。
もともと猫の人。
脊髄反射でしゃべる。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター

最新記事

Adopt Me!!!

新しく家族を迎えるなら… 生体販売のペットショップは 要りません!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。