今日もわんにゃん日和

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クウカイうちの子1周年記念 出会いの話1



この、なさけなそうな顔をしたちっちゃい仔犬が、拾った当日のクウカイ。

クウカイとの出会いは、以前ジオログでは書いたのですが、今日、コイツと出会って丁度一年を記念して、もう一度書いてみようと思います。

お遍路の旅

2005年11月22日。私は、四国の高松近辺を旅していた。
お袋と伯母と一緒に、あしかけ3年かけて廻っていた、お遍路の旅の「最終回」だった。
祖母の菩提を弔って、母と伯母姉妹が回りたいといいだしたのがきっかけで、何度かにわけるいわゆる「区切り打ち」というスタイルでの発願だった。しかも、タクシーや団体ではない。さすがに全行程歩きはムリでも、電車と路線バスと、そして歩ける限り歩く、という、一種冒険の旅でもあった。

私は、発願当時はまだ外で仕事を持っていたので、休みが取れるときに限って、ほぼ冬場だけの参加だったが、半分より後ぐらいを、全面的に参加した。名目は「ボディガード」。いくら元気でも、70歳前後のばあさん二人だけで歩かせるのは、ちょっと無用心だなと思って。

身内の女同士かしましくおしゃべりしつつ、祖母を思いつつ。私に、歳に似合わぬ信仰心があるとすれば、それも祖母の遺していったもの。3~4日ずつの旅のあいだ、お経をあげ、人に手を合わせることは、俗世からすこし浮きあがったような、不思議な心地よさをもたらしてくれていた。
まぁ、私も、いろいろあって、かなり神経を病んでいた時代でもあったしね…。

ま、そんなこんなで、三年ほどの旅の大団円。
ただ、この最終回の旅は、いつもとは違っていた。
車だったのだ。

行程と、日程とが、3人の時間的都合上、いつものように公共交通機関だけの利用ではきつい。
そこで、私の実家(奈良)から、車で出かけよう、ということになったのだ。
運転手は、もちろん私。午前4時半出発。

今回は、1日目に
坂出の81番 白峰寺(『雨月物語』で有名なところ。怖いでっせ!)、
高松に入って82番 根香寺
      83番 一宮寺
と回って、その間に栗林公園を散策しましょう、ということになっていた。

デジカメのアルバムを見ると、瀬戸大橋の公園や栗林公園で私たちが、の~んびり楽しみながら歩いてる姿が、ちょっと可笑しく思えてしまう。

だって、このあと、とんでもないことが起きるの、知らないでいるんだから。

温泉宿の駐車場にて

さて、この日のお宿は、高松市一宮にある「天然温泉きらら」。
温泉といっても、いわゆる健康センターみたいなところに、従業員宿舎兼のマンションの部屋みたいな宿泊所のついている、安宿である。キレイだったけどね。

一日の行程を無事終え、夕方4時過ぎぐらいにこの宿の広大な駐車場にたどりついた私たち。真っ先に私の目に飛び込んできたのは、茶色い仔犬が、駐車場の向こうっかわで、ウロウロちょろちょろしていて、それを女子高生が囲んでいる姿だった。

「あれま~、捨て犬かねぇ。かわいそうに」
なんやかんや、お菓子やら弁当の残り物やらをもらっているらしい。
可愛いが、旅の途中でつれていけるわけもなし、まぁ地元で誰か拾ってくれればねぇ。こんなところで、車にだけは、轢かれるなよ。

宿泊手続きをして、離れになった部屋に荷物をおき、さて、温泉に入りますか~、とやってくると、なんと、さっきの仔犬が一人ぼっちで、温泉の玄関脇にいるではないか。
「あら、あんた、連れてってもらえなかったの…」
声をかけたら、仔犬はその場でコロンとひっくり返って、おなかを見せた。
ぽやぽやしたおなかに、ちっちゃいチンチンがついていた。男の子だ。
情が移ってしまわないように、手を触れないようにして玄関をくぐり、湯に入って出てくると、仔犬はさきほどの玄関脇の砂利の上に、一生懸命、最大限寝心地をよくして、眠ろうと、丸くなっているところだった。

コイツ、ここで一人で生きていく気かな…。そんなことを思った。

丁度高松在住の友達が会いに来てくれていたので「どう?」と聞いたが、愛犬をなくしたばかりの彼女には、犬を見るさえまだ辛い時期で、彼女は顔を背けるようにして「ダメだねぇ」と言った。彼女とお茶を飲んで戻ってくると、子犬の姿はなく、私は「あ、誰か拾って行ったかな」と、ほっとしたものだった。

真夜中の悲鳴

さて。お遍路とは朝が早いものなので、10時前には床についてしまう。温泉で体はあたたまっているし、気持ちよく眠りについたころ…。11時は過ぎていただろうか。


きゃ~~~~んきゃんきゃんきゃん…
  きゃ~~~んきゃんきゃんきゃんきゃん
    きゃ~~~んきゃ~~んきゃ~~ん……


か細いのに、鋭い、哀しい、心に突き刺さるような声。
仔犬って、どうしてあんな声で啼けるんだろうか。
横の布団で、母も目を開いた気配がある。

しばらく、私はじっとしていた。止んでくれ。お願い。
止む気配はない。

声の聞こえる方向は、仔犬を見かけた玄関先の方向ではなく、逆方向から聞こえている気がする。別の犬だろうか?行ったりきたり、動いている気配がわかる。怪我でもしたのではないだろうか?

車にはねられでも……。

私は、寝床を抜け出し、丹前を羽織ると、窓を開けた。すぐ近いところで声は聞こえ続けているが、姿は見えない。そのまま、タオルを一枚もつと、私は靴をつっかけて外へそうっと出た。起きているはずの、母が止めない。

宿の外は、広い駐車場があって、その横は田んぼが広がっている。悲鳴はその、田んぼの中から聞こえてくる。この季節なので、田んぼに水はないはず。幸い、駐車場の明かりがあるので、足元は見える。私は、あぜ道伝いに、声のするほうへほうへ、歩いていった。

あ~~あ。やっちゃった。

20メートルぐらい前方の、田んぼの中に、動き回る小さな影が見えた。
駐車場は、田んぼより1・2メートルほど、高くなっているだろうか。
そこから、落ちた?
いや。誰かに落とされたか…。好意に解釈すれば、駐車場で車にはねられたりしないように、安全(そうに見える)田んぼに追いやったか。
怪我をしていなければいいが。

「お~~い」

声をかけたとたん、小さな影は、はじかれたようにこちらをむき、一目散に駆けてきたかと思うと、しゃがんだ私の膝の上によじ登ってきた。
ピタリと泣き止み、ブルブルブルブル、震えている。
タオルでくるんで抱き上げ、私はあぜ道を戻り始めた。

あ~~あ、あ~~あ、拾っちゃったよ。あ~~あ、どうすんだよ?
抱き上げたからには、コイツの命は、私が一生守ってやるほかにはないでしょうが。

私は、旅行で来てるんだぞ?
幸いにも車だから、つれて帰ってやれるじゃないか。

あと2泊あるんだぞ。どうするんだ?
こんなチビだもん、犬用品だけ手に入れれば、ケージに入れてどうにでもなるだろう。

犬用品、どうすんのよ?
高松に、犬好きの友達がいるでねぇか! 

お袋と伯母ちゃんと、嫌がったらどうすんのよ?
「お遍路の途中で、これもお大師様のお引き合わせで、むげにできん!」で通す!

ごちゃごちゃごちゃごちゃ、自問自答しながら、腕の中の仔犬をあやしながら、部屋に戻る。
この部屋は、マンション式なので、宿の人に誰にも会わず部屋に入れる。寝室と台所が別なので、とりあえず台所のリノリウムの床の上なら、シッコのひとつやふたつ、されても問題なかろう。なんて幸運なんだ。

仔犬は、声一つたてない。
震えてはいるが、おびえている様子ではない。
ただただ、人に抱き上げられた安堵感と、寒さと、不安と。
そんな顔で、タオルの間からじぃっと私の顔をみている。

体を見てやったが、幸いどこも怪我はしていない。多少田んぼの泥はついているし、毛並みも汚れてはいるが、元気そうな仔犬だ。オシリも汚れていない。
みたところ、ノミの糞もついてないけれど、どうだろうか。
二ヵ月半ぐらいか? 柴の仔みたいに見える。鼻づらがまっくろけ。

床の上にうずくまって、仔犬をなでながら、温めてやる。
「もう心配いらないからね。いい子、いい子」

仔犬に食べさせてやれるものは、なにもない。
ただ、この子はさっき、女子高生になんかかんかもらっていた。おなかはそれほど空いてないに違いない。これ以上、消化の悪そうなもの食わして下痢させるよりは、朝まで待ってフードを用意してやったほうがいいだろう。とりあえず、今はあっためてやろう。

母が、起きてきた。
「なに。拾ってきたの…」

とたんに、子供のように泣けてきてしまった。
「かわいそうでかわいそうで…なんであんなところから田んぼに放り込まれてるのよ、誰よ、こんな小さい仔、あんなところに放り出していくのは…許せない。」

母は、仔犬を撫でてやりながら、無言だった。

私の欠点は、無用に優しいこと。なんだそうだ。
否定しない。大人になってから、ようやくその意味がわかってきている。
優しいことは、人を強くも弱くもする。私は、弱い。

ともあれ、拾ったからには私が守る。
頭の半分が途方にくれてるのに、もう半分が決意していた。

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プロフィール

中村 麻衣(亮子@クウカイママ)

Author:中村 麻衣(亮子@クウカイママ)
【私】
ピーナッツ県在住
愛玩動物飼養管理士1級
J-HANBSインストラクター
4ワン1ニャンの母
地域の犬猫ボランティア
本業・医療を専攻するライター

もう我が家に犬猫は増やせませんともさ!!

【レイ】
MIX猫去勢♂ 
1998年生まれ
民間保護施設より譲受
白黒の変顔じいちゃん
2015年2月11日卒去

【めめ】
MIX猫避妊♀
推定2004年生まれ
近所の公園で保護
究極のお膝にゃんこ
FilVプラス
2014年3月29日卒去

【クウカイ】
MIX犬去勢♂
2005年生まれ
香川県高松市で保護
くちょ真面目むぱぞう
9歳でクリッカードッグとしてデビュー
たまにAAEのわんこ先生を務める。

【麟】
柴犬去勢済み♂
推定2006年生まれ
近所の公園で保護
趣味・おとしゃんを齧ること
クリッカー柴の道を驀進中。


【キララ】
MIXメス 2004年生まれ。
もと福島の被災犬
面倒見がよく物見高いお嬢様
セラピードッグ、AAEの
わんこ先生として活動していたが引退。

【ゴンザレス・チャーシュー】
MIX猫オス 年齢不詳
茶トラの中の茶トラ
特技はジャイアン系熱唱。
福島は新地町で保護される。
オスなのに乳腺腫瘍発症。
良性だったけどFIV+だし、
ウチの子決定。現在8.1キロ。

【サチコさん】
白柴系ミックス犬、推定15歳超
(2015年6月18日現在)
ゆえあって元主が飼育を放棄したため
我が家へ。亮子は介護者認定。
得意技は「5歳若かったらただじゃおかない」ムキ顔。


【おとしゃん】
いろいろと忍耐づよき配偶者。
寛容だが犬扱いは依然へたくそ。
もともと猫の人。
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